ガス関連書籍
巻頭特集
エレクトロニクスに差し込む光を掴む
半導体プロセスの「低温」と「高温」の考察
「低温」を辞書で引くと、『温度が低いこと』とある。木で鼻をくくったような答えだが、元々、相対的な言葉なのだろう。半導体プロセスでは減圧CVDでモノシランを使って900~1000℃の熱で薄膜を形成するが、プラズマCVDではTEOSを材料に約350℃で薄膜を形成するので、低温CVDという。同プロセスでは生産効率を上げるため、90年代頃からヘリウムを冷却に使うようになった。シリコンウェーハの裏面(ベベル)にガスを吹き付けて熱交換して強制的に温度を下げている。資源的に限られ、コストも高いヘリウムを使わなければならないのは厄介だ。残念ながら水素は、シリコンウェーハ結晶に入り込み欠陥を作る。アルゴンは怠け者で、熱置換性が悪く使えない。窒素は窒化膜を形成する。ヘリウムしかないのである。高価なヘリウムを使って、ウェーハの熱を取って次のプロセスへ移行する。
最先端エッチング「超低温」の魅力に目覚める
シン・エッチングガス〝PF₃+HF〟登場
東京エレクトロン開発で変わるエッチングプロセス
最先端半導体のドライエッチングプロセスに「超低温」技術が導入されようとしている。そして、シン・エッチングガスとして三弗化リン(PF₃)と無水フッ酸(HF)が、次世代半導体プロセスの新たな展開を広げようとしている。東京エレクトロン(以下、TEL)は、昨年6月9日、深さ10ミクロン、400層を超える3D-NAND型フラッシュメモリ向け超高速かつ地球温暖化係数84%減少を実現したメモリチャンネルホールエッチング技術を、グループ企業の東京エレクトロン宮城が開発したとプレス発表した。
エレクトロニクスガスが映し出すアジアの実像
TOPCon型太陽電池向けモノシラン需要、 中国で激増‼
中国市場でモノシラン需要が爆発的に拡大している。22年1750トン程度であった市場は23年5000トンと僅か一年で3倍近くに増大したと見られる。牽引役は、TOPCon(Tunnel Oxide Passivated Contacts:トンネル酸化膜パッシベーションコンタクト、以下トプコン)型といわれる最先端のn型太陽電池である。従来のp型に比べ変換効率が24%以上と優れ、両面でかつ低照度でも発電するなどの特性を持つことから、中国政府は再生可能型エネルギーの本命に据え、メーカーの設備投資に補助金を支給するなど積極的に支援している。そして、トプコンの薄膜形成材料としてモノシランを大量に使用することから、中国のモノシラン需要も急拡大しているのである。
2023年ガス&機器マーケット動向
強弱ある需要への対応と新たな価値が求められる エレクトロニクスガス&機器マーケット
2023年の国内エレクトロニクスガス市場は、メモリを中心としたデバイスメーカーの生産調整による減産が大きく響き、バルクガス及び特殊材料ガスの出荷量は押しなべて軟調に推移した。3D-NAND型フラッシュメモリを製造する、国内でも有数の各種ガス及び関連機器ユーザーであるキオクシアは主な用途のスマートフォンやPC、データセンターからの需要減少を受け、22年10月より在庫調整によるシリコンウェーハ投入量3割削減を実施。23年に入っても改善の傾向がみられず稼働率は低調に推移した。北上で計画する第2製造棟の竣工を24年夏以降に延期するなど、関連機器市場にも影響を与えた。今年に入り工場の稼働率は改善されつつあるが、ガスや関連機器メーカーは在庫調整は完了していない見方が少なくなく、需要の回復には時間を費やす見通しが強い。
世界エレクトロニクス市場マップ
日本や韓国、中国台湾などエレクトロニクスに関連する拠点を地図で紹介
日本/韓国/中国/台湾/欧州/米国/東南アジア/中東
・日本の主要半導体デバイスメーカーへの窒素供給
・TFT・光ファイバー・シリコンウェーハ工場へのガス供給
・海外主要半導体・液晶メーカーへのガス供給
分子篩活性炭(MSC)は高度に制御された細孔を有する成型炭です。これを充...
開け忘れ防止に!
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